人気ブログランキング | 話題のタグを見る
excitemusic

ミステリ創作(?)教室のクレージーでブルージーな日々の記録
by eimu00
ICELANDia
S M T W T F S
1 2
3 4 5 6 7 8 9
10 11 12 13 14 15 16
17 18 19 20 21 22 23
24 25 26 27 28 29 30
31
リンク
LOVE minus ZERO
野崎六助ホームページ別館


野崎六助公式ホームページ

カテゴリ
最新のトラックバック
ライフログ
検索
以前の記事
その他のジャンル
ファン
記事ランキング
ブログジャンル
画像一覧


クラスリポート05.09.10

今期最終回(05/09/10)のクラスリポート               田上侑季

 今回のまな板の上の鯉は、KU氏の力作長編(588枚) 「あしながおじさんへ」
 前回「鯉」になった拙作を書き換えようと試みながらも、苦悩の真っ只中にいた私にとっては、とても学ぶことが多かった回だった。
 講評を主軸に、私のそのときの感想も交え、リポートします。
間違いがあったら、どなたかフォローをお願いします。

 少年事件を題材に、人が人を意図的に操ってしまえるとしたら……をメインテーマに書いたと、執筆者の言。
 「三人称多視点」という叙述法を使用している。
 その技法を体得していない私にとっては、未知の叙述法だ。
 破綻せず、物語を完結させるには、非常に高度な技術だと、漠然とした印象を持っている私にとっては、二の足を踏んでしまう技法なのだ。
 それを、見事にやり遂げた執筆者の技術の高さに、圧倒される。
 しかし、講師によれば、この作品の場合、「三人称多視点」という技法は向いていないとのこと。そ、そうなのか~~。

 さて、まず全体の印象から。
 プラン通り書いていて、ストーリーが動いていない。密度が薄い印象だ。とのこと。
 密度が薄い印象になってしまう原因は、どこにあるのか……。
 それは、背景の書き込み不足(例えば、地名を1つ出したら、全て出すこと。4章の登場人物四人の位置関係。その土地が想像できるような、背景の書き込み)だからだ。
 某作家のサイトで、ロケハンの話が記載されていたっけ。それに、基礎講座の際に、先生にも言われたよなあ~。
 その土地に立ち、写真を撮り、地図を描く。室内も、想像の見取り図を描く。地道な作業は、面倒で大変だ。知っている土地だけに頼ってしまうのは、そろそろ卒業しようか。自戒を込めて聞いていた。
 
 つづいて物語の細かい分析に入った。
 1章から13章までの各章が、何ページ費やされ、そこに何が書かれているのか。
 「人さまの作品を読み込む時には勿論、自分の作品を読み返すときにも、このぐらいの分析はしろよ。基礎講座の時にさんざん教えただろう」……勿論、講師の言葉は、もっとぐっと柔らかだったが……と講師に言われ、「そういわれれば……」と、すっかり忘れていた私は、首をすくめるしかなかった。
 物語の要所、要所に「手紙」や「手記」が出てくる。
 小説は、人と人との関わり合いを描くこと。人が関わり合いながら、手紙や手記に書かれ、まとめられている事柄を出していくことの重要性を、講師は説かれていた。
その他、人物相関図を基に、各登場人物の、物語へのアプローチの仕方なども話題になったのだが、ここの部分は、物語を書かないと巧く説明できないので割愛。
 最後に、もし、この作品を書き換えるとしたら、前半(6章まで)だけで500枚にするように。前半を書き込むことで、現在の、無理してミステリ仕様にしている後半の展開が、変わってくるだろうとのこと。
参考図書:「皆殺しパーティ」天藤 真著(創元推理文庫)

クラスリポート05.09.10_b0042328_9473540.jpg 今期最後の回ということで、先約のない有志6名と講師で打ち上げと称する飲み会へ。
 映画の話やら、今年の「江戸川乱歩賞」作品の話から、様々な文学賞の話、著作権の話などで盛り上がった。このあたりの詳しい話については、来期の初回で、講師の先生から訊けることになるそうだ。お楽しみに。
 2次会まで行き、ほろ酔いかげんで電車に乗った私は、「取り敢えず、各章の詳細な分析から手をつけることにしよう。その作業の途中で、きっと何かが見えてくるはずだ」と、講義を振り返りながら思った。                      おわり
by eimu00 | 2005-09-12 09:49 | 05年度
<< リニューアルします 2005.08.16 >>