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ミステリ創作(?)教室のクレージーでブルージーな日々の記録
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白いカラス


掲示板小説実況採録

白いカラスのバラード

 昨日午前、都内某所において突如、カラスに後頭部を襲撃される。とっさに振り向いたが、相手は変哲のない黒いカラスで、こちらを見て「アホー」と嘲ったなり。

 頭に手をやって傷を確かめる。幸いにして外傷はナシ。

 だが次の瞬間、愚かなオレは愕然と気づいた。さっきまで脳内に充満していた29日〆切短編のアイデアがカラスの一突きによって無惨にも流れ出していたことを。

 カラス! オレの小説を返せ。


問題篇(投稿日: 6月19日(土)09時49分37秒 )



出題 投稿日: 6月30日(水)10時14分14秒

 課題の本題です。熟読してください。一人合点はしないように。

 19日朝の「白いカラス」をテキストに使う。これは言い訳をネタにして作品を書くサンプルである。二百字小説のように平仄を合わせてある。換言すれば、言い訳も立派な作品の材料であるというヒントを与えた。理解してもらえただろうか。

 このテキストを長い作品に書き直す。これが課題です。

 リミットは十日間なので、完成は求めません。途中の報告でよろしい。要するに、試行錯誤のプロセスを出していってください。この掲示板を使って、ということです。毎分、毎秒が〆切ということになります。

 長くするためには四つのやり方があります。

 ①テキストを頭にして、後の部分をつくる。

 ②テキストが結末にくるように、前の話をつくる。

 ③テキストを真ん中にはさんで、前後の話をつくる。

 ④テキストに描かれた情景をふくらませる。


 テキストをまず再読・三読してください。行間・字間・語句の間などをにらみ、そこからイマジネーションを立ち上げていく。四つの方法のどれがいいか、自ずと答えは出てくるだろう。

 これまで講座で言ったことがヒントになるはず。

 適宜、思いついた時点で掲示板に書きこむという方法を採ってください。これは正解を求めるものではありません。もちろん「生き残りゲーム」でもない。ああでもないこうでもないという試行錯誤をやってみる演習です。あくまで演習です。自分のアイデアのオリジナリティを守るとかは関係ない。閃きを人為的に押し出す訓練です。ひとりでやっても不毛だが、公開し、そこにレスがついたりすれば、発展があるかもしれない。

 不充分なものでも、数を打つ。講師が求めているのは正解ではなく、「生きた反応」です。作品完成はその先にあります。

 どうしたらそこにたどり着けるのか、再考の機会にしてください。

 質問は受け付けます。







カナとオレ 投稿者:カ  投稿日: 7月 1日(木)23時21分3秒

 昨日午前、都内某所において突如、カラスに後頭部を襲撃される。とっさに振り向いたが、相手は変哲のない黒いカラスで、こちらを見て「アホー」と嘲ったなり。

 頭に手をやって傷を確かめる。幸いにして外傷はナシ。

 だが次の瞬間、愚かなオレは愕然と気づいた。さっきまで脳内に充満していた29日〆切短編のアイデアがカラスの一突きによって無惨にも流れ出していたことを。

 カラス! オレの小説を返せ。

 そう思ったと同時にオレはカナのことを思い出し、唇を噛んだ。カラスとカナ。オレはカラスを見るたびに、これからも彼女のことを思い出すのだろう。

 カナは作家として歩み始めたオレを神のように崇拝してくれていた。歌舞伎町でキャバクラ嬢をしていた彼女は頭が少しトロイと言ってもおかしくはない。少し知恵遅れだったのかもしれない。しかし、オレはそんな彼女から純粋無垢な愛嬢を感じていた。数少ない、この世に存在する天使。カナは泥沼から生まれでたハスの花のようだった。

 カナの遺体を発見したのは人間ではなかった。それは彼女の遺体に群がった無数のカラス達だった。川沿いの公園で絞殺されたカナの遺体の肉をカラスが突ついて食していたところを不信に思った巡回の警官が発見したのだった。そこに住みついた浮浪者達でさえもカナの遺体を発見することはできなかった。

 カラスは肉食か? いいや、そんなことはどうでもいい。早く短編を書き終えねば。今、言われただろう? カラスに「アホー」と。カナを絞殺した犯人を何としてでも自分の手で見つけなれば。オレの長い旅は今、始まった。








白いカラス 投稿者:イ  投稿日: 7月 2日(金)15時06分14秒

 オレは現在、19歳のフリーターである。高校在学中から大学進学は考えてなかった。ミステリー小説家になるのが夢で、高校時代に小説を書き始めた。卒業後もコンビニでアルバイトをしながら、新人賞に応募を続けている。

 オレの回りの人間からは、「エンターテインメント小説を書くには、年季が必要だ。しっかりした仕事を持って生活しながら、あらゆる経験を積んでからでいいのではないか……」と苦言を呈されている。

 しかし、どうだ! 今年の「乱歩賞」は、24歳3ヶ月の最年少授賞である。オレにも可能性があるということではないか!

 オレの心中から、猛烈なファイトが湧き上がってきた。すると、次から次へとアイデアが浮かんできて、オレの脳内は溢れかえらんばかりとなった。

 昨日午前、都内某所において突如、カラスに後頭部を襲撃される。とっさに振り向いたが、相手は変哲のない黒いカラスで、こちらを見て「アホ―」と嘲ったなり。

 頭に手をやって傷を確かめる。幸いにして外傷はナシ。

 だが次の瞬間、愚かなオレは愕然と気づいた。さっきまで脳内に充満していた29日〆切短編のアイデアがカラスの一突きによって無惨にも流れ出していたことを。

 カラス! オレの小説を返せ。








落ちたところは 投稿者:タ   投稿日: 7月 2日(金)18時58分21秒

 昨日午前、都内某所において突如、カラスに後頭部を襲撃される。とっさに振り向いたが、相手は変哲のない黒いカラスで、こちらを見て「アホー」と嘲ったなり。

 頭に手をやって傷を確かめる。幸いにして外傷はナシ。

 だが次の瞬間、愚かなオレは愕然と気づいた。さっきまで脳内に充満していた29日〆切短編のアイデアがカラスの一突きによって無惨にも流れ出していたことを。

 「カラス! オレの小説を返せ。」

カラスに向って、叫んだが、さらに「アホウ」と追い打ちをかけられただけだった。

 翌朝、ゴミをだしに外に出たオレを見て,カラスが急降下してきた。

 やられる、と頭を抱えたオレを、なんとカラスはオレの襟をくわえて、飛び立ったのである。

 なんだ、どうした。

 オレは、下を見た。オレの家が小さく見える。

 そんなことがあるのか。昨日、オレがド忘れした小説より、おもしろいじゃないか。

 と、次の瞬間、カラスがくわえていたオレの襟を放しやがった。

 真っ逆さまに落ちて、オレは気を失った。

 オレは、ベッドから落ちている自分を発見した。

 なんだ、夢か。最低じゃないか。小説でも、映画でも、夢落ちは禁じ手だ。

 実生活まで凡庸なオレは、凡庸な小説のネタを考え始めるのであった。








小説よ、再び 投稿者:ナ  投稿日: 7月 3日(土)22時47分54秒

 昨日午前、都内某所において突如、カラスに後頭部を襲撃される。とっさに振り向いたが、相手は変哲のない黒いカラスで、こちらを見て「アホー」と嘲ったなり。

 頭に手をやって傷を確かめる。幸いにして外傷はナシ。

 だが次の瞬間、愚かなオレは愕然と気づいた。さっきまで脳内に充満していた29日〆切短編のアイデアがカラスの一突きによって無惨にも流れ出していたことを。

 「カラス! オレの小説を返せ。」

 翌日、昼前に布団を抜け出したオレは、朝刊を開いた瞬間、飛び込んできた見出しに眠気が吹き飛んだ。『殺人カラス、逮捕される』

 記事によると、一羽のカラスが前代未聞のモノ凄いトリックを使って、さる富豪を殺害したというのだ。(もちろん、その内容を知れば、すべての読者が地団駄踏んで悔しがるに違いないようなモノ凄いトリックをちゃんと考えてあるんだぞ。掲示板の容量の都合でそれをこの場で披露できないのが返す返すも残念だ。)結局、カラスが殺人現場に落としてしまった一枚の羽の紋様から身元が割れ、逮捕に到ったのだ。

 待てよ。この犯罪、どこかで聞いたことがあるぞ。しばらく考えた末、ようやくオレは思い出した。そうだ、これはカラスの一突きによって流れ出したオレの小説の一部ではないか。オレの小説を実行するなんてふてえカラスだ。だが、オレは相変わらず小説の残りを思い出すことができなかった。すでに締切は過ぎている。くそッ、なんとしても、オレの小説を取り返してやる。

 オレは逮捕されているカラスと取調室で面会した。(もちろんどこかの探偵とは違い、オレには都合良く警視庁のお偉方の兄貴などはいない。だから、カラスと面会できるまでにいろいろと苦労をしてしまった。だが、その過程については、掲示板の容量の都合で割愛させてもらう。いや、だから、その過程はちゃんと考えてあるんだってば。あんたもいちいちうるさいなあ。)

 執拗に問いつめるオレに対して完全黙秘を決め込む黒いカラス。畜生、どうすればいいんだ。その時、オレの頭にあるアイデアが閃いた。頭を突かれて小説を奪われたということは、今度は逆に……。オレは渾身の力を込めて、カラスに向かって頭突きを喰らわせた。その瞬間、カラスの頭に詰まっていたオレの小説が、オレの頭の中に流れ込んできた。

『カー、カー、カー、カー、カー、カー、カー、カー、カー……』







ベティー 投稿者:カ  投稿日: 7月 6日(火)15時38分19秒

 昨日午前、都内某所において突如、カラスに後頭部を襲撃される。とっさに振り向いたが、相手は変哲のない黒いカラスで、こちらを見て「アホー」と嘲ったなり。

よく見ると、このアホカラスの首にはピンクの首輪がはめられていた。もしかしら、隣に住んでいる町会長の長沼の飼っているカラスでは?

 長沼のオヤジは少し変わった野郎だ。オレが小説家を目指してセミナーに通い始めたと聞いたやいやな自分もセミナーに通い始めると言い出して、オレが通う渋谷のカルチャー教室に登録した。町内の平穏を守ることだけに専念していればいいのに、いきなり無謀だと思われる大きな夢を抱きだしたのだ。まぁ、別にいいけど。

 長沼との諍いは絶えない。ゴミ捨ての注意や夜間の騒音の注意をしばし受けた。夜中にロックを聞くのがオレの趣味なので・・・あと、女の出入り。入れ替わり立ち代り、若い女性がオレの部屋を出入りする。まぁね、小説家を目指しているとオレとしては女性には不自由しないけれど。それが長沼のオヤジには気に入らなかったのだろうな。いざこざは絶えない。

 頭に手をやって傷を確かめる。幸いにして外傷はナシ。だが次の瞬間、愚かなオレは愕然と気づいた。さっきまで脳内に充満していた29日〆切短編のアイデアがカラスの一突きによって無惨にも流れ出していたことを。

 確か、このアホカラスの名前はベティーだったと思う。カラスは鳥としては知能が高く、学習能力もある。ちくしょー、長沼の野郎、うまいことやって、このアホカラスこと、ベティーに知恵を授けて、オレを尾行させる方法を考え付いたんだろうな。

 オレの小説、なかなかいけるよ。また賞は取ったことはないが。オレ的には満足している。まぁ、一人よがりだけど・・・しかしビギナーの長沼はライバルを一人でも蹴り倒そうと思い、ベティーを活用しているようだ。

 ベティー! オレの小説を返せ。







枯れ木も山の賑わい 投稿者:タ  投稿日: 7月 6日(火)19時18分33秒

 昨日午前、都内某所において突如、カラスに後頭部を襲撃される。とっさに振り向いたが、相手は変哲のない黒いカラスで、こちらを見て「アホー」と嘲ったなり。

 頭に手をやって傷を確かめる。幸いにして外傷はナシ。

 だが次の瞬間、愚かなオレは愕然と気づいた。さっきまで脳内に充満していた29日〆切短編のアイデアがカラスの一突きによって無惨にも流れ出していたことを。

 カラス! オレの小説を返せ。

 次の日、再び小説のネタを考えていると、ドアベルが鳴った。

 誰かと思って出ると、黒ずくめの女が立っていた。見知らぬ女だったが、今にも倒れそうなので、追い帰すわけにもいかず、オレの家で休ませた。

 元気になった女は礼を言い、さらに「あなたは小説の構成で苦しんでいるようですので、私に任せてください」と言った。なぜそれを知っているのかと思ったが、トイレにでも立った時にオレのノートを覗いたのだろう。

 「部屋をひとつ貸してください。そして、決して、部屋を覗かないでください」女は続けて言った。

 それから、一昼夜、女はすっかりやつれた姿で部屋から出てきた。手には、原稿用紙300枚ほどが載せられていた。「これをサントリーミステリー大賞にでも出してください」そういうと女はまた。ぱたりと倒れこむと眠りについてしまった。

 あれから半年、再び、オレは苦しんでいる。見事大賞を取れたのだが、2作目がかけないのだ。

すると、すっかり、オレの家で暮らしていた女が言った。「もう一度だけ、やってみます」そして、女はまた、部屋にこもった。

オレはあせっていた。こんなことを、繰り返してはいけない。それにあの女はなんだ。本当に自分で書いているのか。オレは、そっと部屋を覗いた。

そこには、カラスが、頭を書きながら、小説の構想を練っていた。

 「あっ、見てしまいましたね。そうです。私はあのときのカラスです」そういうと、窓から、飛び立ってしまった。

「アホー」オレは、そっとひとりごちた。








カラスはナゼ刺すの? 投稿者:ヨ  投稿日: 7月 6日(火)23時48分45秒

 昨日午前、都内某所において突如、カラスに後頭部を襲撃される。とっさに振り向いたが、相手は変哲のない黒いカラスで、こちらを見て「アホー」と嘲ったなり。

 頭に手をやって傷を確かめる。幸いにして外傷はナシ。

 だが次の瞬間、愚かなオレは愕然と気づいた。さっきまで脳内に充満していた29日〆切短編のアイデアがカラスの一突きによって無惨にも流れ出していたことを。

 オレの手が真っ黒だ。と、手だと思ったものは真っ黒い羽だ。オレはサーっと飛び上がると、颯爽と大空を羽ばたいた。悠々と風を切るオレ。さっきまでジメッとした梅雨空を恨めしく思いながら、地面をのそのそと這いずり回っていたオレが、今は邪魔するもののない空を自由の飛んでいるのだ。飛ぶほどに冷たい空気が、頬に、翼に、嘴に、ぴしぴしとあたるのが心地良い。「カァー」ためしに鳴いてみた。オレはカラスだ。見るが良い、この黒光りした艶やかな羽根を。大きく広げて滑走する様を。オレは美しいカラスになったのだ!

 オレは翼を広げたり、縮めたり、斜めにしてみたりと、色々な飛び方を試してみた。素晴らしい。しなやかな筋肉がオレの思う通りに動き、オレの思う方向へと導く。一通り飛び方を試し、全ての筋肉を動かし、自分の体の動きに満足をすると、どこかで羽を休めたくなった。

 オレは軽々と電線にとまった。余分なものは何一つついていない機能的で美しい肢体がいとおしく、点検を兼ねながら身繕いをする。

 不恰好で醜いものが地面を蠢いている。頭の後ろを手でしきりに撫でながらぶつぶつ呟いている。無様な姿だ。オレはつぃっと電線から飛び立つと思いっきり上昇した。

 空気の抵抗が感じられないくらい、空気が薄い高さまで来ると180度方向転換をして急降下した。キィーーーーーン。耳鳴りがする。豆粒ほどの大きさだったものが段々とその醜さを顕わにしてくる。オレは全く、純粋に、醜いものの存在が我慢できなかったのだ。

 狙い通り、そいつの白茶けた髪に覆われた後頭部に、オレの素晴らしく尖がった嘴を、思いっきり、突き立てる。グサッ!ズブズブズブ………



  ………昨日午前、都内某所において突如、カラスに後頭部を襲撃される。とっさに振り向いたが、相手は変哲のない黒いカラスで、こちらを見て「アホー」と嘲ったなり。

 頭に手をやって傷を確かめる。幸いにして外傷はナシ…ガイショウはなし……ガイチョウハナチ……







ここにこうして書いている場合では…… 投稿者:タ  投稿日: 7月 8日(木)11時32分6秒

 昨日午前、都内某所において突如、カラスに後頭部を襲撃される。とっさに振り向いたが、相手は変哲のない黒いカラスで、こちらを見て「アホー」と嘲ったなり。

 頭に手をやって傷を確かめる。幸いにして外傷はナシ。

 だが次の瞬間、愚かなオレは愕然と気づいた。さっきまで脳内に充満していた29日〆切短編のアイデアがカラスの一突きによって無惨にも流れ出していたことを。

 カラス! オレの小説を返せ。



 「えー。昨日の午前、都内と埼玉と横浜の数ヶ所で、人が同時にカラスに襲われるという事件が発生しました。5月ごろには、巣を守るカラスに襲われる事はありますが、6月も終わりになって、襲われるということは珍しく、警視庁では、なんらかのテロへの関連性を視野に入れ、捜査に入る方針です。今のところわかっていることは、襲われた人はいずれも東急BEの同じ講座に通っていたということです。以上、現場の渋谷からでした」



「皆さん、書いてきましたカアー。今日出ないと、この講座の存続は危ないですよ。特にまだ合評用の作品を出していない人、真剣に考えてください。」

「はい、カラスの先生。昨日書きあげました。カアー」







烏の権兵衛 投稿者:ア  投稿日: 7月 8日(木)15時13分47秒

 昨日午前、都内某所において突如、カラスに後頭部を襲撃される。とっさに振り向いたが、相手は変哲のない黒いカラスで、こちらを見て「アホー」と嘲ったなり。

 頭に手をやって傷を確かめる。幸いにして外傷はナシ。

 だが次の瞬間、愚かなオレは愕然と気づいた。さっきまで脳内に充満していた29日〆切短編のアイデアがカラスの一突きによって無惨にも流れ出していたことを。

 カラス! オレの小説を返せ。



「持って帰ったか、権兵衛」

眼帯の大烏がぎろりと片眉を吊り上げた。

「へえ、たしかに」

 小柄な烏はもぞもぞと呟くと、自分のくちばしを親分のそれと合わせた。親分は待ちきれぬように、流れ込んでくる物語を吸い、じっくりと味わう。

「むう……」

大烏は暫く目を閉じ考え込んでいたが、やがて首を横に振った。

「駄目でしたか」

権兵衛はがっくりと翼を落とした。

「今度のヤツは如何にもインテリゲンチヤってな風情で、ちったあマシかと思ったんでやすが……とんだ見かけ倒したぁ、このことですね」

「うむ。神話の閃きはおろか、銀河の煌めきにも欠けておる。こんな物語、いくら手を加えたところで、アポロン様に献上することなどできぬわ」

 親分は悲しげにため息をひとつ漏らした。

 ――そぉら、またおいでなすったぞ、いつものやつが――

「いいか権兵衛、わしらはもともとこのような、腐肉をつつく賤しい存在ではなかったのじゃ。翼にせよくちばしにしろ、断じてこんな色ではなかった」

 眼帯をしていないほうの眼にそっと翼の先をあてると、脇に侍っている“曙橋のお光”がすかさずお銚子から日本酒を吸い上げ、親分に口移しをするべくスタンバイする。それを引き寄せながら、

「わしらはなあ、いつの日かアポロン様のお怒りを解き、もとのような銀色に輝く翼をもって、神々の使いとして下界に君臨するのじゃ。奥方のコロニス様が浮気をなさっていたという讒言を吐いた咎でわしらの先祖は追放され、以来このような不遇をかこつておる。言葉で失った寵愛は、言葉で取り戻すしかないのじゃよ。なあ、いいか権兵衛、そもそも物語というものは――」

 権兵衛は自分も目頭を押さえるふりして、欠伸をごまかした。俺は今の生活、結構気に入っているんだがな。今さら神様の使いなんて、やってられないよ。この癖さえなければいたって面倒見のいい親分なのに、いったい今まで、これのせいで何人の子分が離れていったことか――第一、ポポロンだかアポロンだか知らねぇが、そんなに気に入ってもらいたきゃ、自分で書きゃあいいのに、ひとのアイデアを盗もうってのはどうなんでやんすかねぇ、ねえ親分?







 投稿者:ニ  投稿日: 7月 9日(金)23時19分17秒

 昨日午前、都内某所において突如、カラスに後頭部を襲撃される。とっさに振り向いたが、相手は変哲のない黒いカラスで、こちらを見て「アホー」と嘲ったなり。

 頭に手をやって傷を確かめる。幸いにして外傷はナシ。

 だが次の瞬間、愚かなオレは愕然と気づいた。さっきまで脳内に充満していた29日〆切短編のアイデアがカラスの一突きによって無惨にも流れ出していたことを。

 カラス! オレの小説を返せ。

 烏は頭上の電線に止まっている。オレは雨に備えて持っていたジャンプ傘を銃に見立てて、烏を狙った。「ズドン!」と大声を出してみた。

 すると烏は「カーッ」と弱々しく鳴くと電線から落ちそうになった。

 あれ?烏が怖がっている。それならば「ズドン! ズドン! ズドン!」オレは続けざまに銃を撃った。

 烏はたまらず電線から落ちた。ざまあ見ろ。だが地面に衝突する寸前に持ち直して急上昇し、再び電線に止まった。「ギャーッ」今度は大声で鳴いた。すると何処からともなく烏が1羽飛んできて電線に止まった。2羽で揃って「ギャーッ」と鳴いた。すると今度は4羽飛んできて、「ギャーッ」と鳴いた。そして4羽が8羽、8羽が16羽、16羽が32羽、ガマの油売りが紙を切っていくように烏の数がどんどん増えていった。電線にびしっと隙間なく一列に並んだ無数の黒い烏の群。

 オレは、負けてたまるか、と大声で「ズドン! ズドン」を繰り返した。だが烏も負けていない。より大きな声で「ギャーッ」と威嚇するように鳴いた。そして一斉に糞の雨を降らせた。オレは慌ててジャンプ傘を開いた。

 これがオレと烏との果てしない戦いの始まりだった。



by eimu00 | 2004-10-27 12:26 | 創作演習
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